実際に足を運んで2021の春のリーグ戦も見に行きました。高校時代から大阪桐蔭のキャプテンとして、春の選抜大会優勝。大学でも2021年の東京6大学リーグ戦で優勝を果たし、全日本大学野球選手権大会でも優勝を果たした。高校でも大学でも主将を務めるリーダーシップの高さと、強いチームを作り上げる能力。打撃や守備も一級品である福井。彼の魅力や可能性について解説していく。
福井章吾
生年月日 | 1999年4月23日(22歳) |
身長 | 168㎝ |
体重 | 81kg |
出身地 | 大阪 |
ポジション | 捕手 |
経歴 | 克明小(豊中リトル)-豊中第五中(箕面ボーイズ)-大阪桐蔭(甲)-慶応大 |
高校時代
大阪桐蔭入学をした決め手は二つあったそうだ
- 日本一の学校でレベルの高い野球がやりたいと思っていたこと
- 森友哉(西)にあこがれていて同じユニホームで野球がしたいと思っていた
入学後も先輩のレベルの高さに中学生と高校生の違いを見せつけられるも食らいついていく。
Aチームに入ることができず、どのようにすれば入っていけるか常に考えていた。
「野球の技術でアピールすることはもちろんですが、西谷先生は人としてみていらっしゃる方でしたので、最初はゴミ拾い、グラウンド整備を誰よりも率先して日々取り組んでいました」
出典:高校野球ドットコム/現在の大阪桐蔭の礎を作った主将・福井章吾が中心選手になるまで vol.1
チームの一員として認めらるようになった福井。秋の大会で近畿大会優勝し神宮大会にも出場した大阪桐蔭。この後最大のチャンスが訪れる。毎年チャンスがなかった控え選手たちのために秋に練習試合が組まれるということだ。ここで福井は死に物狂いで食らいつき、チーム2位の成績を上げて、逆転の選抜ベンチ入りを決めたのである。
自分を客観視でき、どうアピールしていくか考えられる選手なんだな。
野球以外でも通用する考え方の持ち主だね。
新チームはキャプテンに任命され、主に5番を務め、選抜を決める。そして春の選抜では優勝した。夏の大阪大会も3年ぶり優勝を果たし、甲子園に出場。3回戦敗退。国体では広陵高校に決勝で敗れ準優勝だった。
大学時代
大学では難関慶応大学にAO入試入学し、大阪桐蔭初の慶応大学生となる。1春から出場機会に恵まれ、3年春から捕手でレギュラーを獲得。3春~4春まで現在三期連続ベストナインを受賞している。大学生を代表する捕手となったと言っても過言ではないだろう。
シーズン | 試合数 | 打数ー安打 | 打率 | HR | 打点 | 四死球 |
1春 | 1 | 1-1 | 1.000 | 0 | 1 | 0 |
1秋 | 1 | 1-0 | .000 | 0 | 1 | 0 |
2春 | 8 | 11-4 | .364 | 1 | 6 | 0 |
2秋 | 6 | 11-3 | .273 | 1 | 2 | 2 |
3春 | 5 | 18-6 | .333 | 0 | 0 | 2 |
3秋 | 10 | 33-10 | .303 | 0 | 3 | 5 |
4春 | 10 | 33-10 | .303 | 1 | 9 | 7 |
計 | 41 | 108-34 | .315 | 3 | 22 | 16 |
通算打率も三割を超えており、打てる捕手と言っても間違いない。年々四死球も増えており、選球眼が良いことがわかる。打順は記されていないが、クリーナップを務めることが多く、打力の良い慶応の中でも打力があるという評価ができる。投手も力を入れて投げてくる打順にいるので、この成績はかなり高く評価することができる。
プレースタイル
監督のような視点でプレーをしている点だと思う。
ここでやってはいけない事やっていいことの区別ができる点だ。例えばランナー1塁9回1点差で外野手の位置はどこにつくだろうか。セオリーでは深い位置だが(1塁走者を返したら点が取られるため)この考え方が監督以外もできるとなると、隙がなくなってくる。
他にもチャンスで
俺が決めてやる!!
と打席に入る人が多いだろうが、福井は違う。
ランナー三塁にいて、1死か、外野フライでも1点。前進守備でもないから内野ゴロでも1点とれるな。
と余裕の持った考え方ができる。このような考えを持っているのは監督目線を持っているからであり、結果を出しやすくなります。常勝軍団を作り、優勝するチームを作る福井にとっては当たり前なのかもしれない。
他にも監督から絶大信頼を寄せられている点である。
「今、監督になってもいいような感じで。すごいキャプテンシーを持っていると思います。その一言に尽きますね」
出典:full-count/まだ22歳なのに「今、監督になってもいい」 指揮官も認める慶大・福井の“能力”
投手交代の際も監督は投手のもとへ行くより先に、福井に声をかけるシーンがたびたびあり(おそらく投手変えたほうがいいか聞いてる)もはや福井がこのチームで采配をしているのではないかというほどである。
打撃
インタビューでは「インコースに来ると分かっていた」と発言していたことから、配球の読みも優れていることがわかる。東京6大学レベルの投手からでも逆方向へ長打を打つこともあり、振れる力もついてきた。大阪桐蔭出身の野手はバッティングが良い。さらに慶応の打撃ノウハウが仕込まれて大学トップレベルの打者になったと言っても過言ではないだろう。
守備
福井バズーカと評されているが、まさにその通り。捕ってからの速さと肩の強さは申し分ない。リード面でもピッチャーに1球1球意図を伝えるしぐさがリードの中であり、投手は中途半端な投球がない。福井の意図通りであり、全てに意味があるのだと思う。
福井がマスクを被る試合が増え始めた3年春からの成績は2位ー2位ー1位と常に上位争いをしており、投手の持ち味をしっかり引き出しているのも要因の一つだろう。
人間性
全日本大学野球選手権を制した優勝インタビューだが、決して私がキャプテンだったからというような、自分やレギュラーが主役であるというような発言はしていない。控え選手や慶応全員で勝ち取った勝利だというところは、ものすごく評価できるし、いいキャプテンだと伝わってくる。
まとめ
実際に試合を見に行ったが、彼の魅力は目に見える数字よりもそれ以外のところにある。
例えば配球面や状況に応じたバッティングなどだ。
彼のようないぶし銀ような選手は個人的に大好きです(笑)
ラストシーズンに懸ける福井と、この秋にあるドラフトに目が離せない!
福井!プロへ行け!
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