他県からはるばる広島県へ。私は強豪校に所属しておりましたが、何度も下剋上されてきました。
広島県では広陵高校と新庄高校が圧倒的力を持っています。
広島新庄高校は、自チームより強いチーム以外負けませんでした。高い確率で決勝まで来ます。
その理由を徹底解説していきたいと思います。
この記事を見て得られるもの
☑広島新庄の強さの秘訣
☑負けない野球がわかる
☑トーナメントに強くなる
広島新庄高校野球部
2007年秋から名将迫田守昭監督(広島商→慶応大→三菱重工広島)を野球部に就任を機に、強豪校へと生まれ変わる。2014年春の選抜初出場を果たし、他3回甲子園にチームを導いた。
現在は広島商時代の教え子である、宇多村聡(35)にチームを明け渡し監督引退。
2021年春の選抜に出場果たし、1回戦勝利している。2021年も夏の甲子園に出場。
学校名 | 広島新庄高等学校 |
監督名 | 宇多村聡 |
甲子園出場回数 | 春3回/夏3回 |
主なOB | 田口麗斗(ヤ) 堀瑞輝(日) 山岡就也(ENEOS) |
チーム編成
新庄高校は、左打者が多く彼らは基本的に足が速いです。なのでどの選手が塁に出ても仕掛けることができます。
他にも、”試合に出たいならバントができないと出れない”と言われており全員送りバントができます。
確実にランナーを勧めたいときに進め、足が速くダブルプレーが少ないのは、切れ目のない攻撃を可能にしており、試合の流れを相手に渡さない面でも強みだと言えます。
特に最近では、甲子園出場も多くなり、強打者も入学するようになっており、より抜け目のない、1発のある最強の打線になっています。
新庄が強いと言われる時は左エースがいます。今年は花田侑樹(右)と秋山恭平(左)の二枚看板が出来上がっており、2人ともかなりレベルが高いです。投手で抑えて、足を絡めて効率的に得点をする。隙があればビックイニングを狙います。これが広島新庄高校の強さです。
キャッチャーは肩が強くストッピングができれば誰でもいい模様。配球は監督からの指示が来るからである。
春の県大会では、エース花田を使わず広島県大会優勝。
負けにくい野球を展開します。監督の力量がすごいです。
弱いチームとの戦い方
自分より弱いチームには確実に負けません。その戦法を紹介します。
守備編
- アウトコース直球攻め
- 徹底した逆シフト
偵察していて驚いたのですが、投手はアウトコースに直球しか投げません。
なので配球のデータを取る意味がありませんでした。私の現役時代は迫田監督が指揮を振るっていたので、監督の変わった今はどうかはわかりません。
弱いチームアウトコース直球しか投げない徹底さに度肝を抜かれました。
そもそも新庄の投手の球威が勝り、守備も堅いのでこの戦法をしていると思います。
守備も全員流し打ち対応の逆シフトを張っており、いい打球も正面を突きます。
とにかく1発の得点や長打を打たれたくないという考えの表れだと思います。
他にも強豪校との対戦を考え、配球の傾向を取らせない目的もあるのかもしれません。
どこまでが弱いチームの線引き?
ベスト8以下のチームにはこのような戦い方をします。ベスト8のチームにも選手によってはこの攻め方をします。
攻撃
- 足を絡めた攻撃をする
- エンドランとバント多用
- スタメンにみそあり
攻撃陣はミート力のある左の俊足の打者が並びます。なので、ヒットや四球を選び、盗塁し、バントやエンドランでどんどんランナーを進める。そして1本を打ち得点します。
盗塁やエンドランをどんどん仕掛けていくので、相手が弱ければ弱いほど守備かき乱され、ビックイニングにつなげていきます。
弱いチームでも、ランナーをために行く姿勢や、送りバントをする姿勢は変わりません。
どんなに弱いチームでも野球のセオリー通りに徹底して戦ってくるところが新庄高校の強さの表れだと思います。
4番も送りバントします。隙のない足を絡めた手堅い攻撃です。
パワプロの栄冠ナインでも足の速いチームは強いよね
新庄がなぜ強いのか
新庄の選手の起用法にすべてが隠されていると思います。
- 左打ち 俊足が多い
- 確実に当てれる打者>振れる選手
- バントができないと試合に出られない(全員バントできる)
- 投手が毎年良い
広島新庄の選手はこれらに毎年当てはまるスタメンや選手を作ってきます。
左打ち 俊足が多い
左打ちの俊足とは、内野安打の可能性や、外野の間に落とせば、2塁打3塁打も可能になります。他にもランナー1塁でも盗塁が狙えます。次の塁を奪う力がすさまじくなります。相手チームにプレッシャーをかけることができるのが強みです。
振れる選手より、確実に当てれる打者が多い
振れる選手より確実に当てられる選手が多いことは計算できやすくなります。HRを打ってくれるという計算外なことは起きにくくなりますが、三振で何も変わらず終わることや、戦術ではエンドランやチャンスで一本で帰ってくれる、浅い外野フライでもタッチアップが狙えると得点できる確率が上がります。ヒットを打つ確率よりもアウトになる確率の方が高い。そのアウトのなり方も次の塁に進めたり、得点できたほうがいいという考えがいつでも実行できる状態になっています。
トーナメント一発勝負では。賭けより確実な方を選ぶ。ここに新庄の負けにくさがありそうやな
バントができないと試合に出られない(全員バントできる)
バントができないと試合では使わないと口酸っぱく言われているそうです。送りバントは打者はアウトになりますが、確実にランナーを進める戦術です。この戦術がどの打順でも使えることができるとなると、ダブルプレーのリスクを抑えられ、確実に得点できるチャンスで次の打者に回すことができます。
セフティーへの応用も厄介です。ドラッグバントもしてくる人もいました。
投手が毎年良い
毎年投手が良いです。プロの左投手(田口、堀)をはじめ、春の選抜でも活躍した、現社会人野球で活躍している山岡や今年のドラフトの目玉花田、秋山など投手そろっています。野球は点を取られなければ負けることはないので、良い投手で最少失点で抑えることが勝利へと繋がります。
甲子園出るチームには、いい投手がいるよ。
まとめ
広島新庄高校は負けにくいチームでとにかくこけたり、足元をすくわれることがありません。
新庄が格下や前評判が下のチームに負けないのは、このように徹底した選手起用と戦い方に裏付けされています。
2021年は広島商業に一回戦で負けて姿を消した。夏の広島県大会で本当の宇多村監督の監督しての力量が試される。
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