高校野球で、特に起こる下克上。その1つに名門や強豪校が120〜130キロ台の左腕投手を打たないことがある。なぜ、だれでも打てそうなこの投手に苦戦するのか。その理由を解説します。
私の高校時代でもあった実話
私は広陵高校で野球をやっていましたが、この120-130キロの左腕が打ち崩せず、負けた経験が何度もあります。
その理由について深く考えました。
下克上を起こしたいチーム。もしくはその打ちづらい投手を打ち崩せるそんな内容になっています。
定義するサウスポー
ここでの左投手のイメージとしては、
- 130キロ台の速球
- コントロールが良い
- フィールディングや牽制がうまい
このような投手をイメージして記事を書いています。
なぜ打てないのか
名門校や強豪校と呼ばれる高校(今からは強豪校で統一)が苦労する理由は、3点考えられます。
以上3点1つずつ解説していきます。
打たされる
とにかく打たされます。
その打たされる理由は、
- 130キロ台
- 変化球も打ちごろ
➡︎すべてに反応
➡︎➡︎低めに集める
➡︎➡︎➡︎打たされる
特に強豪校の打者は、130キロ台の速球だと変化球待ちでもストレートに対応できます。
つまり、何がきても対応できるのです。
その結果全てが打てると思い狙ってもない球に手を出したり、難しいボールでも手を出してしまいます。
その際、相手投手はストライクからボールになる変化球や、低めに球を集めることで長打を防ぎ、打たせて取ることにつながるのです。
普段対応しない球速帯
強豪校は、常に140キロ台の投手と対戦します。
紅白戦をしても、同じチーム内には140キロ台を投げる投手がぞろぞろいることでしょう。
練習試合では、比較的強いチームと行うことが多く、その際は140キロを超えてくる好投手との対戦が増えてきます。
逆に、120〜130キロ台の投手。特にサウスポーとは対戦することが少なく、公式戦では苦戦することが多いです。
先制点を取られてしまうと、なおさらプレッシャーがかかり下克上の可能性がどんどん上がっていくことでしょう。
得点圏にランナーを進めるのが難しい
左投手で
- 牽制が上手い
- フィールディングが上手い
投手とあたると、攻撃側としては、
- 盗塁が出せない
- バントにプレッシャー
- エンドランもリスクがある
このように強豪校としても、ランナーを得点圏に進めるのが難しくなります。
盗塁は、出せなくなり結果として
- 送りバント
- エンドラン
主にこれら2つの作戦でランナーを進塁させます。
特に多いのは送りバントです。
その結果、1死や2死からランナーを返さなくてはなりません。
特にランナーが2塁にいるケースは左投手は3塁に投げやすく、バントでも進塁が難しい状況になります。
左投手は1塁ランナーの動きが見えやすいので、ランナー1塁のエンドランや盗塁など思い切った攻撃がやりづらくなります。
攻撃で最も多い、ランナー1塁での形が左投手だと進塁が難しくなります。
強豪校としての対策
強豪校としてこのような左投手に対してどのような戦いをすれば勝つことができるのか。
私は経験上このように考えます。
1つずつ解説します。
小技を使う
強豪校は、基本的強打者を並べて戦います。そのため、
全員フルスイング→打たされる
この無限ループから抜け出せなくなります。
これを繰り返すごとに流れが悪くなります。その前に悪い流れを絶つ選手が必要なのです。
強打者とはタイプの違う小技ができる選手や走り打ちの選手、粘り打ちの選手などを並べることでこの悪い流れを断ち切ることができます。
彼らは普通に打ちごろである120-130の左投手の速球を普通に打ち返すことができることでしょう。
チームに勢いをつけてくれる存在になり得ます。
また左投手は3塁ランナーの動きが見えないのでスクイズが出しやすい利点もあります。
小技ができると確実に1点が取れる場面を作り出すことができます。
右方向への意識
打たされる時は、右方向への意識を持つことで選球眼が良くなります。
その結果ストライクからボールになる変化球にバットが止まるようになることでしょう。
右方向への意識をもって、打席に立つことで相手の術中にハマらず、自分たちの野球を展開することに役立ちます。
チームで徹底する
チームで何か徹底事を使って対応することもいい作戦の1つです。
他にも様々な作戦がありますが、チームで徹底することで何らかの変化が試合では起こります。
例えば、これまで振ってくれていた球を振らなくなることで打者優位のカウントになることや、これまでのいいリズムで投手が投球できなくなります。
すると捕手は配球を変える必要があり、投手も甘い球が行きやすくなることや隙が生まれることが想像できます。
このように攻撃側でなにか徹底事を作り投手を攻め立てることで試合の流れを変えるきっかけになるのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
高校野球でよく見る下剋上。それは緩い左投手が主役であることも多かったのではないでしょうか。
私の高校時代はこれらの投手に苦しめられていきました。
その時の体験談や戦略をを元に記事を書きました。
球児たちの参考になったら幸いです。
それではまた👋
コメント
時宜に適った、また、とても理解しやすい内容でした。
実力的に劣る学校の方からは、
左腕投手を中心に守り勝つために築いてきた「堤防」が、相手の対策により少しづつ崩れていくのを耐え続けて9回を終える、
そういう試合をするという強い心づもりですね。
弱い学校の方を応援する者からみても、イニングが進むにつれて重苦しい、祈るしかないような試合となります。
本当に神経が衰弱する試合です。
私は下剋上が高校野球の醍醐味だと思っています(^^)
神経が衰弱する試合に画したチームが持っていくには、やはり安定感の高い守備は必須です。
100試合やれば、どんなに弱いチームでも1試合は勝てるかもしれない可能性があります。
この可能性や確率を少しでも上げていく野球をどこも展開していくのが、広島県の高校野球だと思っています。
ご存じだと思いますが超レベルが高いです!!
少し話はそれましたが、
いつもコメントをしていただきありがとうございます!
またご気づきや感想があれば教えてください!(^^)!